ベルギー移住生活: Mechelen　メッヘレン街歩き

水曜日、今週は学校が秋休み期間中　・・・

Katrienが仕事で行くメッヘレン（Mechelen）へ便乗して、街の中で降ろしてもらった。

で、まずは仕事で訪ねる、マルガレータの宮殿　・・・　観光ガイドブックにも載っているが、探しにくい場所だ。

観光客には、この宮殿の中庭だけ公開されている。
現在は裁判所になっているので、法服姿の裁判官や弁護士と思われる人たちが行き来し、時にはTVニュースの取材陣が来たりする。

市庁舎の柱廊

柱廊の隙間から見た大聖堂の鐘楼

3棟からなる現在の市庁舎

市庁舎前にあるモニュメントは「不実な夫」と云う昔話の飲んだくれ男。

フロートマルクト（広場）を挟んで反対側に建つマルガレータ妃の像と、聖ロンバウツ大聖堂、右は14世紀の市庁舎（現郵便局）

大聖堂内部の写真はこちら↓
Mechelen-Sint-Romboutskathedraal, 04 Nov 2015

ちょっと歩いて、ダイル川を越えた所にあるベートーベン祖父と孫の像　・・・　ベートーベンの祖父はメッヘレン出身で、聖ロンバウツ大聖堂の聖歌隊から音楽の才能を発揮しはじめ、出世してドイツのボンへ渡った。

ボンで生まれた孫のベートーベンは、楽聖と言われるほどの超有名な作曲家となったが、飲んだくれな父親より祖父の方を慕っていたらしい。
孫が3歳の時、祖父ベートーベンは亡くなった。

ダイル川沿いに建つ可愛らしい3棟の建物。

小道探検　・・・　とはいっても、メッヘレンに来たらいつも通る道だ。

ここはメッヘレンの修道院跡　・・・　今は普通の人が住んでいる。

なぜこの道を通るかというと、あの煙突が目的だからである。

修道院跡地に建てられたビール醸造所

Het Anker（ヘット・アンケル醸造所）
裏口は修道院に向かって開いている　・・・

表玄関もあるのに、わざわざ裏口から入る　・・・　だって、近いんだもの　・・・　おいっ、この樽漏れてるぞ！

工場敷地内にある直営カフェに入る。

お昼時間だったので　「飲み物だけでもいいですか？」　と断ってからビールを注文する　・・・　もちろん「ヒェーン　プロブレーム（問題ないですよ）」　と答えたので、まずは樽生のブロンドビール、ルシフェル。

半年くらい前と比べて、レジのレイアウトが変わった　・・・　カード支払いが簡単になっている。

2杯目はカロルスクラシック　・・・　これ定番ね。

カフェのお客さんは外国からの客も多いようだ　・・・　僕の近くに座った老夫婦4人組は、スペイン語らしき言葉で話していたし　・・・　若い男おひとりさまは英語を使っていた　・・・　僕は片言オランダ語だった。

しかし、みんなよくこんな場所まで探してくるねぇ、決して便利な場所ではないんだけど　・・・　そういう僕も、帰りは駅まで30分も歩かなければならないのだが。

カフェの奥のドアを通ると、物販コーナーがあるので、そこでお土産購入　・・・　もちろん自分で飲むビールだが、普通のスーパーで売っていないものを選ぶ。

店を出たらちょうど、「普通のスーパー」であるデレーズの仕入れトラックが出て行くところだった　・・・　はは、僕が仕入れたビールは積んでいないだろうな？

で、また街歩き～ぶらり　・・・
メッヘレンは小道風情があって、なかなか楽しい！

13世紀の市庁舎

レストランの窓に建てられたモニュメントは、後ろ半分はガラスを通して内部に入っている？不思議な造りものだった。

メッヘレンのシンボル旗（なのか？）街中に掲げられている　・・・　メッヘレン気質を表しているのだろう。

まず、大きな図柄は市庁舎前にあった「不実な夫」という飲んだくれ男、そして、大聖堂の鐘楼の形と満月が描かれている。

メッヘレンは昔から呑兵衛が多くてねぇ　・・・　ある時、したたか飲んだ男が帰り道に、大聖堂の後ろから出てきた大きな赤い満月を見て、教会が燃えていると勘違いして　「火事だ火事だぁ～！」　と、警報アラームを鳴らしたので、市民たちはバケツに水を入れて、慌てて外に出てきたのだそうだ　・・・

そんな笑い話で　「メッヘレン市民は月に水をかける奴らだ」と言われ続けて、今ではそれがあだ名になっている。

良いんだか、悪いんだか　・・・

帰り道にメッヘレンの公園も覗いてみる　・・・　犬と少女の像がある。
フランダースの犬ではないよ！

メッヘレン以外のスーパーでは、あまり見る事のないビールたちをお土産に買ってきた。

HERFSTBOKとは「秋の雄山羊」という意味だが、ドイツ、オランダ、ベルギーでは「ボックビール」という分野があり、いずれも季節もののようだ。

MANEBLUSSER というのは「月を消すやつ」みたいな意味だろう　・・・　満月の中にバケツを持った女消防士が歩いている　・・・　バケツの中にはビール瓶、片手にはグラスを持っている。

「え、待てよ、　呑兵衛は男じゃなかったのか？」　と、思ったあなたはえらい！　そうなのだ、このラベルはちょっとおかしい、と、僕も思ったのだ　・・・　よく見たら小さな文字で「リミテッドエディション　ラベル　Bier in Vrouwenhanden - Mechelen 2015」　と印刷されている。

メッヘレン市は観光振興のために　「Bier in Vrouwenhanden（ビールは女性の手に）」　というキャンペーンを打っているのだ。

以前は同じデザインで、月の中にいるのは男消防士だったのだ。

この間違い探しの謎が解けて、僕は嬉しい（笑）