28.3.14

Rockoxhuis ロコックスハウス再び

アントワープの美術館無料デーで訪ねた2軒目の美術館は、ロコックスハウス美術館 ・・・ ここも2度目の訪問となるので「・・・再び」 というタイトルになった。

初めて訪ねたのは昨年の3月 「アントワープを楽しむ!・・2」 で、記事にしている ・・・ あのときも無料で入ったが、無料デーではなかった。

なぜ無料で入れたかというと、ベルギーの銀行 KBC のカードを持っているから ・・・ この美術館 「Museum Rockoxhuis」 は KBC の所有になっていて、KBCの顧客サービスとして、カードを提示すれば無料で入れるという特典を利用したからだった。


Rockoxhuis 外観(Keizerstraat 10-12, 2000 Antwerpen)
アントワープの市庁舎や大聖堂がある場所から徒歩5-6分のところだが、裏通りのような小道を歩かないといけないので、観光で訪ねる方には行きにくい場所かもしれない。

住宅街の中にあり、17世紀のアントワープ市長の邸宅だったというから、お城でもないし目立つものはない ・・・ かろうじてKBC銀行の青い旗が掲げられているから目印になるくらいである。
  
受付で「今日は無料の日ですか?」 と聞いてから入ったが、「国籍はどこですか?」 と質問されて 「JAPAN(ヤパン)」 と、答えると 「英語とオランダ語はどちらがいいですか?」 と聞かれ 「オランダ語でお願いします」 と答えると 「パーフェクト!」 と言って、僕にチケットとパンフレットを2冊(オランダ語)手渡してくれた。
「日本語はないの?」 と聞いてみたが 「すみません」 という事だった。

そのパンフレットが秀逸で、展示作品のほぼすべてを写真付きで解説している ・・・ これこそパーフェクトである ・・・ 無料で入れるだけでなく、こんな素晴らしいパンフレットまでもらって、申し訳ないくらいだった。

Museum Rockoxhuis」のWEBサイトでもかなり詳しく紹介されているので、一見の価値ありサイトです。

 メムリンクの作品 ・・・ ブルージュに「メムリンク美術館」があるので有名な画家。




 上の写真の一部拡大 ・・・ さてどこでしょう?

 窓ガラスにさりげなくステンドグラス。

 個人の邸宅だったところを美術館にしているから、こんなものです ・・・ 木の床を歩くとキシミ音が聞こえたりして、作品との間に囲いはないが、床の白い線を越えると赤外線で感知され、警報ブザーが鳴る。

僕が2度鳴らしたので、監視員が来て「あなたは英語を話せますか?」 と聞かれ 「いいえ、日本語でお願いします」 とオランダ語でいうと、困った顔をするので 「少しオランダ語が出来ます」 と言いなおすと 「この線を越えないでください」 と、注意された。

壁面積に対して、展示作品数が多いと思うが、それは、現在「Het Gulden Cabinet」という特別展を開催中だからである。

アントワープ王立美術館が改修中という事で、そこの収蔵作品が各地の美術館に分散され、特別展が開催されている ・・・ アントワープの大聖堂もそうであるし、わが町リール市の美術館も「ブリューゲル・ランド」を開催中である。

 ここにもブリューゲルの作品がある。


ルーベンス作品2点。

 これは! ・・・ と思った彫刻 ・・・ ゲントの鐘楼(繊維会館)の壁のファサードにあるレリーフと似ていた ・・・ 老人に母乳を与える夫人の像。

気になったので、ちょっと調べたことがあったが、昔、ある罪で牢獄に入れられた老人は、食事を与えないで餓死させるという刑を受けていた ・・・ が、長期間経ってもなかなか死なない ・・・ そこへ時々、面会に訪れる娘がいたが、食料を持っている訳でもない ・・・ 娘が父親に母乳を与えていたのである ・・・ もう少し物語があったが、今、正確には思い出せないので止めておく。




 いや、ホントに作品が壁にびっしりです ・・・ 

 特別展開催中なのに、もうひとつの特別展もやっている ・・・ 2冊のパンフレットのうちのひとつはこれだった!

 聖ヒエロニムスの肖像を集めた特別展だった。

 なぜかドクロとライオンが多く出てくる。

聖ヒエロニムスという、この方は、4世紀から5世紀にかけて活躍した「4大ラテン教父」のひとりと言われている人物で、ギリシャ語、ヘブライ語、ラテン語など、諸言語に通じ、古典知識も持ち合わせ聖書の翻訳や、聖書の研究でキリスト教の歴史に多きく貢献したと言われている
この特別展Patinir tot Ribera. De heilige Hiëronymus in woord en beeld.」は4月13日までという事になっている。

ロコックスハウスの庭



庭で息抜きをしてから外へ出る。

玄関のファサード。
15世紀から17世紀あたりの絵画作品を多く見てきたが、4-5百年前の絵画の色が鮮やかな事には驚く・・・修復で濃くなったのかもしれないが ・・・ 宗教的なものが多いのは仕方ないね、昔の庶民は文字を読めないから、絵にして知らしめる必要があったのだろう。

教会の壁には必ずと言っていいほど「キリスト受難」の絵や彫刻が並べられている ・・・ 24場面ほどあるらしい。

Antwerpen - Rockoxhuis , 26 Mar 2014

さて、次の休憩はどのカフェにしようか?

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