11.10.08

言葉がわからないという事

オランダ語教室初日(9/18)・・・・・・・妻(kato)に教室まで送ってもらい、教室に入ると中にいた人たちから「フット、モルガン(おはよう)」とあいさつされ、「フットモルガン」と返したまでは良かった。先生に紹介されるまでは妻に居てもらおうと思っていたが、先生が来るのも遅れていたので、先に帰ってもらった。
 改めて周りを見回すと、黒人はいるわ、トルコ・モロッコ系女性(頭巾をしている)、アフガン系、ロシア系、フィリピン、タイ、イタリア、スペイン系とTV(格闘技、サッカー、バレー、オリンピック)や映画で見かける顔立ちが目の前にいる。
 さて、先生が入って来て授業が始まった。当然オランダ語である。テキストのページ数を先生が黒板に書くので、そこを開いた。いきなりオランダ語でペラペラ話し始めるので、何がなんだかさっぱりわからない!(おいおい、ここはオランダ語を何も知らない人のための教室ではなかったのか?)
 授業が進んでしばらくして先生が僕の顔を見つけて「あれ、君は誰だ!名を名乗れ」のような事を言ったので「イクベンMASAYUKI」と答えた。「そうか、まあいい、ここに名前を書いてくれ」と言ったかどうか知らないが、出席簿を僕に渡したのでMASAYUKIと書いた。悔しいのは初歩の初歩と聞いてこの教室に入ったのに、授業の中で先生の話に、笑って答えたり、先生にオランダ語で質問する生徒が多いことだ。なんじゃこりゃと思った。僕は場違いのところに来たんじゃないかとマジに思った。日本語しか話せない僕は、隣の人に聞くこともできないし、先生に聞くこともできない。本を読むこともできない。せめて英語が話せればなぁ・・・と、つくづく思った。
 緊張の時間は長く、終わってみれば3時間はあっという間のような気もした。先生が空き時間に僕の所へ来て英語で話した。僕のつたないヒアリングによると「この教室のシステムはテストを行って次々とクラスを変えていくので心配しなくていい、上級者はテストの後すぐに次のクラスへ行くから、明日も君はここへ来なさい」と言ったように僕は理解した(違うかもしれないぞ!)。
 ハーフタイムの休憩時間に、フィリピン人女性(30才くらい)が僕に声をかけた。オランダ語で「どこから来たの?」僕は「日本から来ました」とオランダ語で答えると「私、少し日本語わかります」と日本語で言ったのでびっくりした。しかし、「おはよう、こんにちは、さようなら」くらいだった。
 そして後ろの席からアジア系の女性(25歳くらい)が英語で声をかけた。「私はタイレンから来ました」僕は、「ああ、チャイニーズ大蓮?」と返したら「ノー」と言う、「台湾?チャイニーズタイペイ?」と聞いても「ノー」「チベット・ベトナム・ラオス・・・」と関連ありそうな国の名前を挙げたので「ああ、タイレン・・・・・タイランド?タイね?」と言ったら「イエス!タイレン。前の席に座っている彼女もそうです」よろしくと言いたそうだが、僕の語学力をよく見抜いているので、しばらく笑顔で僕を見つめてから席へ帰った。
 日本語が全く通じない世界へ初めて放り込まれた。今までどこへ行くにも妻が付いてきて通訳してくれたから良かった。これからはひとりで街を歩く機会も増えるだろう。さあ、どうする?必死でオランダ語の勉強をするしかないじゃないか!
 アパートのエレベーターで、おばあちゃんと一緒になった時は「イクコムアウト ヤパン(私は日本から来ました)」と自己紹介した。ばあちゃんは「ああヘンドリックス家の方ね」と答えたが、僕がオランダ語を話さないのがわかっているらしく、それ以上の会話はなかった。

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