31.10.08

ユーロの小銭

ベルギーで使うお金はユーロ(€)で、ヨーロッパのEU諸国(加盟国)は共通である。紙幣はみんな同じで、コイン(小銭)は、表(単位が表示されている面)は共通で、裏面は各国で、違うデザインを発行しているようである。
 でもね、みんなお金を持って、旅をして他の国でも使うものだから、混ざってくるわね、その後は、どうしているんだろう?
 まあ、それはいいとして、写真のように小銭の種類が多すぎる。
 単位で言うと、1Centから、2,5,10,20,50Cent、1Euro,2Euroまで、小銭、合わせて8種類ある。
 日本円は1,5,10,50,100円の5種類だよね(だったよね?)。あぁ、500円があったか。
 スーパーで端数が出た時に、財布の小銭入れから、探し出すのは大変だ!ただでさえこちらのスーパーは行列のできるレジが多いのに、時間をかけるのは非常に悪いような気がして、お札で払ってしまうので、また小銭が増える。
 ただし、こちらの人は行列で待つのにも慣れているのか、文句を言わない。レジ係の人も椅子に座って仕事するのが普通である。だいたい、半分以上の客は買い物で現金を使わない。キャッシュカードだね普通。
 それで早くなるかと言うとそうでもない。スーパーでは様々な割引券とか発行しているので、レジでそれを渡して、合計から差し引いて行くのである。たまには見当違いの券を出す人もいるので、レジの人は、その説明にも時間がかかる。
 商品の種類は、もちろん日本と違うので、いろいろ見て回るのは楽しいが、レジだけはいまだに苦手だなあ。

月末だ! 実家へ電話

 今日で10月も終わる。と言っても、今は無職だから、何も慌てる事もなくて、時間帯を見計らって、時差8時間を計算して午前10時に沖縄の実家へ電話した(沖縄は午後6時)。

 母に限らず、沖縄へ電話すると、なぜかみんな早口で話すので、「なんでかね~」と思っていたら、電話代が大変だと気にしてくれているんだよねぇ・・・。

 ところが今はいい時代になっていますよ!

 「インターネット(スカイプSkype)で話してるから、ただみたいなモノだから、時間気にしなくていいよ!」

 と、言った処でチンプンカンプンなので、冷静にそんな事を考える余裕もない。

「元気?寒い?寒くない?じゃぁ、体に気を付けて元気でね~」  ガチャン!

 人の話を聞こうとしないのだ。若干(1秒くらい)音声が遅れるので、それも待てないから、一方的に喋りまくる。
 「ベルギーから・・・・」と言ったとたんに幽霊でも現れたかのような騒ぎで話す。

 Skypeで、ナンバー表示機能のある固定電話や携帯電話に掛けると、番号非通知になるので確かに幽霊かもしれない。「番号非通知の着信拒否」の設定をしている電話には掛ける事が出来ない。

 ところで、明日から11月で、こちらでは(11/1)万聖節、(11/11)第1次大戦休戦記念日、と祝祭日がある。明日(11/1)はキリスト教関係の諸聖人の日、その翌日が「死者の日」と言う事で、日本のお盆みたいに、お墓参りをする習慣があるようだ。

 実は、今日がハロウィンなのだが、夕方用事から帰ってきたので、外は寒くて、出られない。取材さぼる事にした。
 民家では、玄関先や窓に例のカボチャのくり抜きや、竹ボーキや魔女の道具(風船だけの処もあった)など飾って、子供たちが仮装して訪ねてくるのを待っているような家もあった。

 明日、天気が良ければ、市の中央広場でのイベントを取材してくるから、お楽しみにね!

30.10.08

霧のリール市

今日も寒かった。朝の気温3℃、外は霧が立ち込め遠くまで見えない、いかにも寒そうな雰囲気を漂わせていた。

 アパートのベランダから外を眺め、これがベルギー独特の天気かぁ、これがヨーロッパの霧なのかぁ・・・。と、これから来る冬に、身も凍えそうになりながらも、バカンシーと言って、家に籠ってもいられない「これはぜひ取材に出かけなければと」気持ちを奮い立たせ、厚着をして、カメラを持ち、いつものコースへ散歩に出かけた。

 なるほどいつものレンガの建物も、石畳の道もしっとりと湿気を帯びた感じで、重々しい。ベルギーの人たちも厚着をして、ポケットに手を突っ込み、白い息を吐きながら歩いている。

 僕はカメラを右手に持っているので、ポケットに突っ込めず、シバレテきて最後の方では、感覚がなくなり、シャッターを押しているんだか、外れているんだか分からなくなっていた。
 市の中央広場では、週末にイベントがあるのか、トレーラーなどが入り込み、大がかりな準備をしていた。
 明日ハロウィンなので、お化け屋敷とかあるのかな?今週のチラシ広告も、子供向けのおもちゃなどの宣伝が多かった。

(写真上)市を囲むネーテ川、秋の気配と霧でいい雰囲気です(寒いッ!)

(写真中)羊飼いの像、なかなか面白いオブジェで、ジンメルの塔近くにある。石畳までオブジェの一部なんだよねぇ、やる事に余裕があるベルギーなのである。


(写真下)前にも写真を出したホップの実は枯れていた。秋はクモの季節とも言われているらしいが、巣は霧の粒子を付けて、はっきり浮き出ている。枯れてもホップ!ビール造りには、わざわざ3年置いてから使う事もあると言うのだ(苦味が和らぐらしい)。

 1時間くらい歩いて、右手には体温と言うものがなくなっていた。いつもの遊歩道も霧深く冷え込んでいたが、ベルギーのジョギング、自転車愛好家の皆さんは、相変わらず走っていた。 昼間の気温も5℃くらいまでしか上がらなかったぁーー。

ベルギー風料理?

ベルギー風料理を自分で作ってみた。普通の家庭で、普通の時に食べそうな一皿。妻がいなくても餓えないように、こんな事にも慣れておかないとね。内容は簡単レシピだけどおいしかったよ。
 こちらはポテトが主食と言う事で、スーパーでもジャガイモは日本より、かなり安く買う事が出来るし、サラダ野菜も安い。
 でかいピーマン(赤パプリカ)に玉ねぎ、チキンの肉を、醤油と砂糖で照り焼き風に味付けして、ポテトをゆでて、皿に盛り付けただけ。材料代は3名分で7€くらいかな?(ほとんどチキンの肉代だ)
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29.10.08

寒い!ついに訪れた冬の足音


 今朝の気温1度。

 おそらく夜中は氷点下だったに違いない。ついに来たかベルギーの本当の季節。今まで僕が来てから、晴天が多く、「なんだ思っていた程でもないじゃないか」とタカをくくっていたのだが、さすがに今日は朝起きてベランダに出てみると、すぐにいつもの気温じゃないことが分かるくらい空気が冷たかった。
 昨日も天気は良かったが、三角屋根の日の当たらない陰の部分には、霜が白く残っていた。草むらも霜で白くなっていた。これで風が吹いたら、たまらないだろうなあ。幸い今日は風がなかった。

 先日サマータイムが終わり、時間が1時間遅らされたため、朝は7時頃から白み始めるが、その分、夕方は6時頃には暗くなっている。太陽が出ても、低空飛行で、早々と沈んでいく。話には聞いていたが、初めて体験するので、本当にこんな事があるんだなあと、感心している。

 昼でも8度までしか気温は上がらなかった。

 写真上は市立図書館。昨日、はじめて中に入ってみた。もちろんオランダ語ばっかりだが、写真集などなら、見ても楽しい。一応、今住んでいるリール市の歴史など知りたいと思い。関係資料に目を通したが、中世の頃の歴史はおもしろそうである。もう少しわかったら報告する事にしよう。

 写真下は、図書館前に設置されていた「枯葉集積かご」。あまりにも落ち葉が多いものだから、あちこちに設置されていて、時々掃除請負人が、掃き集めてはこのかごに入れている。市では一般の市民にも落ち葉拾いの協力要請をしている(市広報で)。

28.10.08

Mechelen(メッヘレン市)観光

 10/28(火)朝、妻(Kato)は「仕事の用事で、メッヘレンまで行くのだけど、一緒に行く?」と聞くので、今週、まだ僕はvakantie!(バカンシー)なので、窓の外の黄色掛った広葉樹に、陽が降り注いでいるのを確認してから、「行く、行く、カメラ持っていく」と、すぐ観光ガイド本を開いて下調べ・・・。

 なるほど、メッヘレン市は僕の住むリール市とブリュッセルの間にあり、わりと近いのだが行った事がなかった。
 調べてみると、メッヘレンは15世紀頃、ベルギーとオランダが分離する前(ネーデルラント)の時代は首都として栄華を誇り、ヨーロッパの政治、文化、芸術の中心地だったのだ。

 Katoが仕事の打ち合わせで、事務所に入っている間に、ひとりで街を散策して写真を撮ってきた。

 天気に恵まれたので、青空バックが多くなった。写真をたくさん見たい方はWebアルバムで見てね。
 僕の住むリール市もいい所だが、メッヘレンはもう少しスケールを大きくした感じだ。街の環境は非常にきれいで、平日の午前だったせいか、人ごみも車も少なく、写真撮影には良かった。

 まず市役所庁舎(写真上)がお洒落じゃないか?おとぎの国のお話に出てきそうなメルヘンチックな建物3連作だ。たまたま路線バスが通りかかったが、一面石畳で、道らしくない所なのだが、突然バスが通過していった。
 現在の市役所の他に、今は郵便局として使っている、14世紀の市庁舎があり、13世紀の市庁舎は、絵画博物館として現役で使われているのだから、こちらの時間(時代)の感覚が日本と全然違う事が分かる。

 聖ロンバウツ大聖堂(中の写真)なんて13世紀から300年かけて建設されたと言うのだから気の遠くなる話だ。塔の高さが97メートル。この塔の上部には合計80トンもある、ヨーロッパ最大級のカリヨン(組み鐘)が収まっていると、ガイドブックに記されている。

 そして、メッヘレンには世界初の王立カリヨン学校がある。生徒が練習しているのかは知らないが、何度もカリヨンの音色を楽しむことができた。(我がリール市庁舎の塔にもカリヨンがあるよ!)

 16世紀のゴシック建築、マルガレータの宮殿は現在、裁判所として利用されている(Webアルバム参照)。

 下の写真は、カフェで白ビールの図。

 Katoも用事を済ませて、中央広場(フロート・マルクト)で合流したので、昼食を兼ねて日当たりの良い屋外カフェで時間つぶし。

 午前中、市庁舎が逆光で日蔭だったので、陽が当たるのを待っていた。今は真昼でも陽が傾いているので、顔の正面から陽を受けると、結構暖かい。ヨーロッパ人が、日光浴を好むのが良く分かる今日この
頃の気候である。(今朝は霜が降りていた)

 いいぞメッヘレン、そのまんま「テーマパーク・メルヘン」として、日本に売り出したらどうだ?

26.10.08

洗礼式

今日はkatoの姪の長女(Marieke)の洗礼式に立ち会う事になった。 久々に背広を着て、katoと指定された教会へ行く。

 洗礼式は、ごく近い親近者(直系)のみの参加であり、おじさん、おばさん、いとこからは呼ばない。特別な意味をもつ叔父、叔母は招待される。katoは姪の特別の叔母だったので、呼ばれたが、こちらでは夫婦同伴が原則なので、僕も出席する事になったのである。

 教会の中に小さな儀式を行う部屋があり、そこで洗礼式は行われた。厳かであり、少しアットホームの雰囲気を漂わせながら、神父は式順をこなしていった。

 約40分位の儀式の後は、会場を移して懇親会。
場所は、教会近くの小学校の視聴覚室。なぜか隣に調理室があり、そこから料理が運ばれてきて、アルコールも出た。その仕組みはよく分からないにしても、学校がこんな事に利用できるなんて、開放的ですごい事だ。
 姪の旦那の母親が、その小学校に勤めていると聞いたが、そのお陰か。
 洗礼を受けたMariekeには両親がいて、そのまた両親(祖父母)がいて、そのまた両親(曾祖父母)がいるわけである(写真2番目は女系4世代)。そして両親の兄弟と、特別な叔父叔母とそのパートナーで結構な人であった(50名くらい居ただろうか)。

 3番目の写真、僕の左は甥のヒェールト君、右が義兄のジェフ、座っているのが義父。いつもながら周りはすべて、日本語を話せないベルギー人だ(当然)。僕はなんとか「ベーチャ、ネーデルランス(少しのオランダ語)」で、応戦している。近頃Katoファミリーは、僕に諭すように、初歩的オランダ語で話しかけるようになった。僕がオランダ語に苦戦しているのを分かっているようだ。

サマータイム終了

 昨日でサマータイムが終了し、本来の時間に戻り、今日から日本との時差は8時間と言う事になった。時間の切り替え方は、昨日の24時に時計を1時間戻して23時にするのだ。だから昨日は一日が25時間あったことになる。
 時計の切り替えをしてないと面白い現象が起こる。

 寒い日の朝、目が覚めたら「あーー、あと1時間寝たいー、布団から出たくないー」と、思う時が良くある(でしょ?)。「時計を1時間戻せたら幸せだけどなぁー」と願うが、それは叶わないこと。

 しかし、こちらでは1年に1度だけそれが叶うのである。

 至福の時間

 まさに、その時間をいただいて、今朝は目が覚めた。昨日のビールの二日酔いもなく、すっきりと目が覚めたのは、時間変更のおかげである(日曜日の朝でもあるし)。

 これから、ベルギー特有の曇りか小雨の日が続き、昼間でも薄暗い、寒い季節に突入と言う、憂鬱が襲う事になるらしいが、僕にとっては未体験ゾーンだ。

父の誕生祝い

 誕生日を1週間早めた、妻(kato)の父親の誕生祝い81歳の祝いをした。両親は子供が3名いて、孫4名。すでにみんなパートナーがいるから、その倍数(14名)。そしてひ孫2名、両親の友人のマリアばあさんも招待されて、総勢17名で老人ホームの個室でパーティを開いた。

 僕は家で、朝からご飯を炊いて(電気調理器でお鍋で炊くのは難しい)、すし酢で酢飯を作たが、案外うまく出来た。
 第一回目の試作をした時は、タイ米を使ったので、パサパサですし酢をふりかけ、混ぜてから握るとスポンジのように跳ね返って戻るものだから、話にならなかった。「タイ米は料理米と心得るべし」と初めて悟った、実地経験であった。

 ネタを作る。
 まず、ボイルエビはサラダ用に売っているエビに、そのまま包丁で切れ込みをいれ、平たく伸ばして完了。シャケの代わりのスモークサーモンを斜めにやや厚めに切って完了。厚焼き卵で困った、砂糖がないので沖縄から持ってきた粉黒糖で代用したら、やはり色が付き、クッキー風の厚焼き卵が出来た。
 巻寿司は、きゅうりとカニ風味かまぼこを入れて作った。

 さて、酢飯、ネタ、巻寿司、醤油、わさび、ガリ、焼き海苔を箱に詰めて、それを抱えて老人ホームへGO!(途中リール市内のレストランで、名物ウナギ料理を購入)

 会場へ着くと、すでに他は全員集合して、アペリティフが始まっていた。みんなに挨拶をして、ビールを手にする。こちらでは、いっぺんに大声で挨拶するのではなく、ひとりひとり、男性には握手をして、女性には頬と頬を合わせて(キスと言う)「Hoe is't? フー、イスト(ご機嫌いかが?)」「Heel goet!ヘール フッド(元気だよ)En met jou?エン メット ヤゥ?(きみは?)」と、あいさつするので時間がかかる。ちなみに別れる時も、同じように「また、今度ね、バイバイ」と一人ずつやるので時間がかかる。
 ビールをふた口ほど口に付けると、さっそく寿司を作ってほしいと催促があった。

 キッチンで作り始めると、みんな集まってきて、寿司を握る僕の手つきを、珍しそうに眺めていた。シャリは小さめに、一口で収まるように気を付ける(手で食べる事に慣れていないので、つまんですぐ口に放り込めるように)。焼き海苔を小さく(名刺の縦半分くらいに)切って、皿に添え、海苔で巻いてつまむようにした(手もベタベタ汚さないようにね)。
 玉子以外はすべてにワサビを入れた。軍艦にはイクラのみ。
 甥のヒェールト君が、自宅庭から竹の葉を持ってきてくれたので、皿に敷いてから盛り付けて雰囲気を出した。

 狭い部屋で立食式(座る人もいるが)なので、皿をもって回って、取ってもらったので、僕は写真を撮る暇もなかった。写真を掲載できないのは残念だが。みんな、ワサビに顔をしかめながらも「レカル、ヘール レカル(おいしい とてもおいしい)」などと喜んでくれた。ああ、まずは一安心。
 慣れない事はするものではないと言うが、今回は良かった。

 その後メインのウナギだ。こちらのウナギ料理は、あんかけスープ風で様々なスパイスが入り、ウナギも柔らかく、骨も少なく、美味しかった(これもナイフとフォークで食べるのだ)。父がリール市に住んでいた頃の、行きつけのウナギの美味しいレストランからと言う父のリクエストだった。

 食事の間も、それぞれワインを飲んだり、ビールを飲んだり、アルコールが駄目な人は水かコーヒーで、おしゃべりでわいわい楽しんでいた。

 この日のために父は1966年産の赤ワインを、自分のストックから出してくれた。
 48年前のワイン?よく中身が残っていたものだ!沖縄の古酒作りと似ているかも知れないが、こちらでは、長く置ける赤ワインを選んで、買い置きし、長期保存しておくと、稀に大化けして、絶品のワインになる事があるらしい。そのための投資として、年ごとに保存する方が結構いるらしいのだ。ちなみにその48年物ワインはと言うと、まあ、そこそこくらいだったのだろう。あまり話題に上らなかった。そういえば僕らが結婚した時も、父は娘の誕生年のワインを出してくれたものだ。

 主賓の父は、マイペースを崩さず、ベッドに横になって寝ては、起きだしてきたり、気ままだ。母は、車椅子ではあるが元気で、ずっとしゃべり続けて、みんなの笑いを誘っていた。

 午後1時から始まったこのパーティー、僕らが帰ったのが22:30頃だった。
まあ、大体、こちらのパーティーは半日がかりだ、僕はビールを何本飲んだ事やら・・・。

夜中の帰り道、道端の気温表示の電光掲示板では8℃を表示していた。

25.10.08

寿司を作るぞー


 11月1日がKatoの父の誕生日で、家族の都合で今日(10/25)誕生祝いをする。Kato兄弟3家族から、料理持ち寄りで、老人ホームの個室で行う。その時僕は日本料理担当と言う事で、寿司を作って皆に御馳走することになっているのだが・・・・、果たしてうまく行くか?先週は試作品を作ってみた。
 海老と、シャケに見えるのはサーモン燻製、巻寿司は蟹フレーク・きゅうり・しょうが(ガリ)を入れた。

 近くの大型スーパーでイクラを発見したので軍艦が作れる。それに香港コーナーで、巻寿司セットを売っていた。箱の中身は、海苔、すだれ、すし酢、醤油、WASABI、スシライス(お米)。日本米の事をスシライスと呼んでいるようだが日本産ではないかもしれない。近くのスーパーに日本食材がある事で、少しはこの先の食生活に安心感を持った。
 こちらでは誕生祝いは、誕生の本人が振る舞う事になっているので、このパーティーにかかった経費は父親持ちだと言う。悪いなあと言う気持ちになるが、本人の気が済まないはずなので、こちらの習慣に従う事にしよう。
 今月初め、オランダ語学校でも誕生日の女性がいて、休憩時間に、自分から「私、今日は誕生日です」と、宣言して、みんなに小さなチョコスナックを配ってまわった。そして、途中から先生が入ってきて「それではみんなで歌を歌おう!」[Lang zal ze leven]と言う誕生日にうたう歌で、簡単なので2コーラス目からは一緒に歌える。最後に Hiep hiep hoera!(ヒップ ヒップ フラー!)と、大きな掛け声をかけて盛り上がる。
 さて、寿司づくりを始めるとするか!

Vakantie

「Prettige vakantie!(プレタヒ バカンシー)よい休暇を!」

 今日のオランダ語学校は、休暇前と言う事と、とりあえず2ヶ月間やってきたテキストが終了すると言う事で、どちらかと言うと先生の方が浮かれていた。先生は40代くらい(体形は日本で言うメタボ気味)の男性で、こちらのコメディードラマに出てきそうな気さくな先生だ。

 生徒は、休暇明けには進級試験があるので、休憩時間も結構、自習していた。僕も、右も左もわからない状態で飛び込んで、1ヶ月半。「習うより慣れろ」の気持ちで、先生の話す言葉をよく聴き、オランダ語のテキストをよく読み、僕なりに関連付けて理解していくしかなかった。そして、Katoの家族間の会話も、家にいる時のラジオもTVからもオランダ語を聴いて、慣れるしかなかった。

 成果は、少しづつ、会話の中でも、単語単語の発音が聞き取れるようになった。まだまだ、会話のやり取りができるわけではないが、あいさつと自己紹介、「私の名前はMasayukiです」「私は日本から来ました」「私はリール市に住んでいます」「私は結婚しています」「私には子供がいません」「私は今、無職です」などは出来るようになった。

 学校では結構進んでいて「スーパーマーケットの商品名、価格の読み方」「数字の読み方、時計、時間、場所の表現」「友達の誘い方」「病院へ行った時の医者との会話」など。これ、全部マスターしていたら、とりあえずここに住んでいて不便はないはず、のレベルまで来ていた。

 昨日、お医者さんごっこをして、隣に座っていたケニア人男性のデビッド君とペアになり。彼はドクター、僕は患者で、教室でみんなの前に出て

「こんにちは、ドクター」
 「こんにちは、あなたの名前は」
「私はMasayukiと言います」
 「Masayukiさん、どこか悪いところがあるのかね?」
「ちょっと、のどが痛くて」
 「いつからですか?」
「一週間前からです」
 「一週間前?ちょっと、のどを鳴らしてごらん」 オー、オー 「口を開けてごらん」 あー、あー 「舌を出してごらん」 ベー。
 「あー、心配いらないよ、この調書に処方箋の薬を書いておくから、薬局でそれを求めて、指示どおりに飲みなさい」
「ありがとう、ドクター、いつ逢うかわからんけど、またね」
 「お大事に、またね」 (「またね」はないだろう?)

 教室でこの寸劇を代わる代わるやったので、それぞれみんな間違いあるは、過剰演出はあるわで、大爆笑の渦に包まれ、涙が出るほど熱くなってしまった。

 11月1日がこちらの盆に当たる「万聖節の日」で国民の休日、その前くらいから休みに入るところが多いらしい。オランダ語教室は明日25日から11月1日まで9連休だ!

 連休明けには進級試験があるので、「お願いだから、テキスト開いて1日1時間は勉強してね」と、先生は言っていた(はず)。僕の目標は進級試験には合格して、もう一度同じテキストで勉強したいと思っている。だから、「とにかく勉強はしますよーー」。

 今日の帰りの挨拶は、「Prettige vakantie!(プレタヒ バカンシー)よい休暇を!」

23.10.08

ベルギーの物価

 先日、ビールが安いなんていう、証拠みたいなチラシを出したものだから「ビールが安いベルギーに行って、色々なビールの飲み比べがしたい!」「ところで、他の物価はどうなんだ?」という素直なメールがあった。

 ヨーロッパではユーロ(€)を使うので、Japanies Yenと換算するのだが、なんと、今、円相場を調べたら1€=125円じゃないか!びっくりしたなあ・・・・なんで、そんなに円が強くなったんだ?
 先日(10/6)アントワープで円を両替した時は1€=145円だったぞ。その差20円は大きい!あの時45,000円を両替して310€だった。今なら360€になるのだ(情けなや、50€=6,250円損した)。為替とはそんなものです、みなさんも気にしていてください。海外旅行に行くなら円が強いときに行くべし!

 話は横道にそれた(あぁー損した)。庶民に身近な物価指標としてスーパーマーケットのチラシのいくつかを見ておくれ。リール市周辺では一番大きなスーパーのチラシからいくつか載せておく、さらに見たい方はWebアルバムから「België etc 2008」を見て、(このブログの右上のスライドショーをクリックすると行ける)さっきの為替相場で円換算してみてね。
 さすがにこちらの主食であるジャガイモは桁違いに安いと思う。オランダ語ではジャガイモの事をAardappelen(土のリンゴ)と言っている。10kgで2.59€(324円)この値段は、メチャ安いと言えるでしょ?(まあ、特売価格だけど)だからと言って、僕ら夫婦2人だけでは10kgは食べきれません。2.5kgパックを時々買うくらいだ。お米(ご飯)も時々食べるしね。その他にも人参やキュウリ(でかい)、玉ねぎ、サラダ菜、ピーマン(でかい)、などよく使う野菜は安いと思う。
 ヨーロッパは意外と農業国だったりする。
 お肉は、バリエーションがたくさんあって、加工品もたくさんある。しかし、高い・・・と、思う。
 お魚は、生のバリエーションが乏しく(もちろん刺身なんてない)、燻製などは多い。値段も高い。
 この土曜日、kato父の誕生祝いで、ファミリーが集まるが、僕は寿司を作る担当になってしまっているが、何をネタにするか悩んでいる。燻製のサーモン、ボイルエビ、は見栄えしそうだが、あとはどうしよう?先日アントワープ駅近くの中華街へ行き、(怪しい)スシライスやYAKINORI、すし酢、WASABI、KIKKOMAN―SYOYUなどを買って来て準備してある。
 ビール好きのあなた!今週はビール特集だよ!
 このチラシにあるだけで16種類、一番安いのがケース買いで1本当たり60円(中身のみ)、缶入りが78円だ。二つともピルスタイプ。他は大抵地ビール的なブラウンとか黒ビール、ランビックビールで、アルコール度数も高いので値段も少々高い。とは言え1本当たり90円から135円程度だから、いろいろ試してみるには確かにいい値段だ。
 それからローソクのチラシ、僕はローソクが好きだ(火を見るのが好き)。幸いベルギー人はみんなローソク好きなのだ。だから、こんなチラシもある。家庭用品売り場では必ず、ローソクのコーナーがあり、色とりどり、形様々、ローソク立ての飾り、ローソクを入れるグラスなど、楽しみがいっぱいである。
 こちらでは冬の長く、寒い夜を過ごすには、なくてなならないアイテムでしょう。暖炉があると、なおいいんだけどねぇ。暖炉がない家が増えたからローソクが売れるんだろうね。
 こういう必然性はあるにせよ、ベルギー人はおしゃれだなあーと思う。お客さんが来たら、部屋のろうそくに火をつけ、照明を落として、雰囲気作りをするのだから・・・。また、会話を大切にするので、TVを付けながらおしゃべりなんて事もないようだ。
 今日は物価の話。家賃、電気、ガス、税金などは、まだ実態がつかめないので、あとで報告するとしよう。怖い話、ベルギーはヨーロッパの中でも税金(特に所得税)の高い国であるらしい。 あ、今、ガソリンは1L=1.21€位です。

22.10.08

ベルギーテニス事情

ベルギーのテニスと言えば、今年初めまで世界女子テニスの偉大なNo1としてジュステーィヌ・エナンがいた。残念ながらNo1のまま引退してしまったが、そして、ちょっと前にキム・クライシュテルスもNo1になっていた。同時期に2人の世界No1を輩出した小国だから、さぞかし、ベルギーはテニスが盛んな国だろうと思っていた。

 Katoも沖縄でテニスにはまっていたので、こちらに来てからも、すぐにテニスコート、サークル、クラブの調査に乗り出したのだった。そして、なんとベルギーに着いた翌日には市内の市営テニスコート(3面クレーコート)に二人して立っていたのである。(市営テニスコート1時間3.5€、平日だから空いていた)

 ベルギーでは9月いっぱいが、外のコートを使える期間だそうで、10月からは閉鎖されるらしい。実際10月になってからそのコートを見ると、カギが掛かっていた。
 ちょうどまた、落ち葉の季節だからコートを落ち葉が覆っていた。雨も多くなったのでコート面にノリ(苔?)が生えてきていた。これじゃ寒さは我慢出きても、テニスは出来ないわ。それに真冬は霜柱が立つから、コートに入れるものではない。だから毎年春にはコートの改修が必要なのだそうだ。

 このような事情を見ただけで、こちらのテニスにはコストがかかる事は察しがつきます。ウインターシーズンは、体育館(テニス専用)の屋内コートでテニスをするしかない。で、屋内コートの料金はと言うと、ビジター(飛び込み)が1時間10€(145円換算で1,450円)で、考えようによってはそれほど高くはないとも言える。(一人ではできないし、4名で使用して割り勘すればね)

 そんなことを計算しながら、僕らは夫婦でワイルドカードのクラブ会員(2人で300€)になる事にした。ウインターシーズンの半年間、平日の昼間なら、何回使用してもいいという特別会員だ。当面二人とも、決まった仕事が出来ないので、週に2・3回(1回2時間)は行けると見たから、だいぶお得感があった。

 屋内コートはきれいなカーペットコート(6面)なので、専用のシューズ(靴底が平面で溝がない)が必要でこれまた1足50€の出費であった。

 そんなこんなの出費はあるものの、夫婦の共通の趣味であり、健康維持のためにも、納得の経費であった。自宅から車で10分弱で行けるのもいい(2度歩いたが、1時間かかった・・・・1時間も歩いたらテニスしなくていいって?)。

 二人で平日の昼間にしか行かないものだから、二人以外の周りの人は、大抵定年退職した元気なお年寄りと、おば様方ばかり。沖縄の老人が畑仕事や、ゲートボール、グラウンドゴルフをするのもいいが、こちらはテニスで動き回っているからすごいなあと思う。これがまた、結構強打で打ち合っているのだ。まだ、バリバリ若者のテニスを見たことがないが、スピンかけて打つ人が少ないね。ダブルスでもみんな後衛での並行陣がほとんどだ。まあ、健康づくりと思えばいいか・・・・。

 また、毎週水曜日はジュニアレッスンの日で、これはちょっとすごいよ!もちろんジュニアだが、テニスコート上の保育園ではないかと思うほど低年齢から始まっている。座布団(クッション)投げから、テニストレーニングは始まるのだ。さりげなくコントロール良く思ったところに投げられるかなぁーなんて、やっているんだろうね。
 小学生からはちゃんとしたストレッチをしてから練習に入る。4・5年生くらいではないかと思われる、か細い金髪の女の子が、フォアもバックもきれいなフォームで、速い球を打ち返しているのを見ると、思わず「サインください」と言いたくなる。将来が楽しみな子がたくさんいる。
 日本の野球、サッカー、と同じ(または、沖縄の藍ちゃん効果)で、親が「うまくいけば、プロになって金もうけができるぞ」なんて思っているかどうかは知らない。
 たまたま、近くだったから入会した「'TSAS TENNIS CLUB」だが、結構、名門であるらしい。先月は一般女子のクラブ対抗団体戦で、フランダース地方代表(地方予選を勝ち抜いたんだ)で、ワロン地方代表チームとベルギーチャンピオンをかけて、戦い、0-2の劣勢から逆転して、勝利した試合を観戦した。

18.10.08

ビールの値段

 ビール王国ベルギーのビール価格表示は一風変わっている。
1本、6本パック、1ケースなどが日本では普通だけど、こちらは写真で分かるように、普通の1ケース売りもあるが6本パックに無料のが2本付いていたり4本パックもある。
 変わったのでは1ケース24本のうち23本の値段で1本無料と言う設定もあり、4本パックで3本料金+1本無料とか、様々なサービスがあるものだから、お客さんは何が安いんだか、お得なのか分からなくなる。

 そこでスーパーマーケットのチラシも考えたものだ!1リッター当たりの値段を表示してあるのだ。これなら一目瞭然1リットル飲むなら何が安いかすぐに分かる。
 しかし、これもあまりにも大雑把過ぎはしないかと、思うのである。僕からすれば、同じリットルでもアルコール度数が低いと多く飲まないと酔えないし、少々値段が高くても度数が高いのがいいのなかぁ、なんて思うのだが、どうだろう?
 頑固一徹「おれはこの味のこのビールしか飲まん!」と言う方は別にして、一般的には、毎日飲む(?)ビールだから値段も気にするだろうし、ある程度の妥協はしているんだろうなあ…ベルギー人でも。

 たとえばこのMAESと言うビールは日本によくあるピルスビールだが、この特売チラシによると1L当たりで1.24€( 180円)、330ml1本が0.47 €(68円)為替レート1€=145円の計算です。ベルギーではビールは水より安いと言われる所以か?(しかし、同じチラシで、水はリッター当たり0.24€からあるから、ビールより安いのだ)
 家庭でお客さんを迎える時は、何種類かのビールを用意して「どれが良いですか?」と大抵は聞く。前にも書いたように「何が良いですか」と聞くからには、そのグラスも、もちろん用意している。
 昨日訪ねた義兄の家でも、僕が3回違う銘柄を注文したら見事に、グラスも変えて出してくれた。
 あまり酔いたくない時のビールもある。日本にもあったが、度数が1%未満とか3%程度のもある。ビールの国、その場の雰囲気を壊さないためのビールもあるのだ。
 それに不思議なのは、日本では当たり前の「生ビール」と言うのを聞いた事がない「工場直送」とか、新鮮さをうたい文句にしたビールはないのでないか。カフェなどでは樽からグラス注ぎのビールもあるが、特別それがおいしいとも聞かないし、どうも日本とは、こだわり方が違うなあ。
 考えてみれば、日本はほとんどがピルスタイプの同じようなビールだから、新鮮さで差別化したのだろうか?こちらはビールのタイプ別にしても相当あるからねえ、黒いビールもたくさんあるし、フルーツ味のビールもたくさんある。
  僕は、普段は普通のピルスビールを飲んで、時々寝る前に黒ビールのような、一風変わったビールを試すようにしている。一応、冷蔵庫の中のコレクションとして、いろいろ買い揃えてはありますってサ。

17.10.08

街を歩くと

                
  10月に入ってからめっきり秋らしくなってきた。天気の良い日は青空に薄い雲が空高くにじんでいるようだ。黄金色の紅葉の高木が空を背景にそびえ立っていた。あと2週間もすれば、寒々と小枝だけの姿になるんだろう。

 僕がいつも通る遊歩道も、枯葉が積もってきた。ベルギー人もさすがに冬物が多くなってきたような気がする。あのリスも近頃見なくなったが、もう、冬支度は出来たのだろうか?おせっかいにも、その巣穴を覗いてみたい気がするのだが・・・・僕にその招待はないようだ。

 2番目の写真は、僕の通うオランダ語学校の校庭。と、言ってみるとカッコいいが、実はこれ、地元の中学校の校庭であり、体育の授業時間(外で遊ぶ時間?)は、元気なガキどもがはしゃぎまわっている。その校舎の片隅の一室が「オランダ語教室」なのだ。

 前にも書いたが、オランダ語教室の同級生は、年齢も国もみ~んなバラバラ、もちろんそれぞれの母国語もバラバラ。そんな中で、「困った時の英語」みんなリトル英会話でコミュニケーションを取っている。
 ある日、僕の隣に座った女性が「私のハズバンドはマーシャルアーツの選手で、空手のチャンピオンです」なんて言うので、ほー、それはそれはと、お国を聞いてみるとメキシコで、空手の流派は?と聞くと「シトウリュウ」だと言う。僕はそんな流派は初めて聞くのだが、沖縄から派生していったものだと思うので、あまり追求しなかった。というか、それ以上詳しく話せる語学力がない事が残念であった。

 3番目の写真は街の雑貨屋で、骸骨を売ってます。って言ったって信じる人はいないでしょうが、信じない人が正解だよ。街は今ハロゥインの季節を控え、ショーウインドウを飾るのはハロウィングッズである。ハロウィングッズとは子供たちが仮装行列をするための物がほとんどで、こういう物騒な仮面とか魔女とか悪魔のようなものが多い。
 ハロウィンは10月31日で、こちらベルギーでは11月1日は万聖節の日として、国民の祝日であり、日本のお盆のようなもので、みんなお墓参りをするのだ。その前の日がハロゥインと言う事になる。
 オランダ語学校は10月25日から11月2日までハロゥイン休暇(本当は盆休み)だって、先生が「バカンシ~~ッ!!」って叫んでいた。
 ハロゥインの日は子供たちが仮装をして、各家庭を練り歩き、家でお菓子をもらって回るのだが、それを歓迎している家庭では、軒先に例のカボチャのくり抜き飾りや、それらしいデコレーションがされている。
 でも、ベルギーではこの行事が始まったのは、つい最近の事らしいね。日本のバレンタインデーみたいに、商業目的で流行させられたみたいだ。
 4番目の写真はシュコラ屋さん(チョコレート専門店)、ショーケースの中のチョコから選んで500g=9・5€とかで量り売りだ。「750g適当に詰めてください」と頼めば、バランスよく詰めて、箱にリボンも付けてくれます。さすが、チョコレートの国ベルギーだ!
 5番目の写真は、何のことはない自宅アパート前の駐車場だが、この横断歩道の先にある車止めの柱の陰に注目されたし!撮影時間は今日の正午です。陰が長いと思わないか?そう、こちらはもう冬が近いので、太陽が低空飛行になってきているのだ。
 学校でも南側の窓は真昼でも横から陽が差してくるので、眩しくて、カーテンは閉めっぱなしなのだ。
 日に日に夜明けが遅くなり、今は7:30でも外は暗い、でも自転車がライトを点けて走っている。出勤時間なのだ。ベルギーでは10月の最終日曜日の前の土曜日からウインタータイム(冬時間)に切り替わる。ウインタータイムはヨーロッパ全体が今までより1時間遅れる事になる(今年は10月25日から)。10月25日は25時まであり、そのあと26日となる。それでベルギーと日本との時差は8時間遅れと言う事になるので、日本からちょっと離れるような気がするね。
 

16.10.08

オランダ語学校16/10/08

(今日入っていたチラシ、新聞取らなくてもチラシは入る、文章とは関係ありません)
 オランダ語学校へ通い始めてもうすぐ1カ月になるが、僕が上達した気配はないようだ。学校ではいろいろ習っているのだが、それが実地ではまだ生きないのが現実。

 それは仕方ないだろうねえ~、なんてのんびり構えながらブログを書いている。日本語も忘れちゃいけないしねえ・・・・Katoも日本語を忘れてはいけないと、家での会話も日本語のままだ。

 この歳になって、脳細胞を新しく開拓して行くのは無理だろうから、少し物忘れもしながら、新しいのを詰めていくのだろう。

 オランダ語も難しいところはたくさんあるが、どう考えてもおかしいのを無理に使っていそうな処もある。たとえば数字の読み方で21以上99までは後ろの桁から読む。24は、4と20(ヴィールェントゥエンタッヒ)98は、8と90(アフトェンネィゲンタッヒ)、だから数字を聴いて書き取るときは後ろの8を先に書いて9を前に付ける。桁が増えるとさらに難しくなるので、ベルギーでは電話番号なども2桁づつ区切られて、後ろ前、後ろ前、後ろ前と書き取っていく。面倒くさいったらありゃしない。
 桁が増えるとこうなる。
14,578は、日本語では(10000+4000+500+70+8)オランダ語は(14×1000+500+8+70) 読み方は「ヴィールティン ダウザンド(14000) ヴィイフ ホンドレッド(500) アフトェン(8と) ゼイブンタッヒ(70)」
 わぁ~ぉ!計算が難しいぞ、会話の中でそんな14の千と5百と8と70ユーロなんて数字が出てきたら、とても計算できないぞ、後ろを聴き終える前に前の数字を忘れてしまいそうだ。
 ところがベルギー人には、やり方がある。最初の14ダウザンドと聞いたら14と書いて後ろの3桁は空けておく、次の5ホンドレッドが来たら3桁目に5を入れる。次に8+70が来たら8を先に1桁目に入れて左側の2桁目に7を入れる。そうしたら計算しないで14578の数字が並ぶという事になる。それが頭の中で出来ているんだろうなあ。

 時計の読み方、日本では 午前7時5分、オランダ語(5分過ぎ7時朝)、 午前7時30分は(半分8時朝)、午後7時35分は(25分前8時夜)これも面倒くさいんだが、習っているときはパズルの勉強そしているみたいで面白いと言えば面白いが、日常会話の中でそんなことはしたくない。考えるまでワンテンポ遅れてしまう。

 今日の授業で先生が今後の日程を発表した。「来月の初めに進級試験を行う。50点(50%)以上取った者は、進級する資格がある(進級しなくてもいいの?)。それ以下は進級できません。今のテキストで来年の1月からやり直します。」との事。僕が見た限りでは進級できそうなのは30名中、半分くらいは居るなあ。いい奴もいるのに寂しくなるなあ・・・・、もちろん僕は1月から、やり直し組みの筆頭だ。

 ところで、オランダ人の使うオランダ語と、ベルギー人の使うオランダ語は、だいぶ違うらしい。お互い会話は通じるらしいが、オランダ人がベルギーに来てオランダ語を使うと「あいつはオランダ人だ」とすぐ分かるそうだ。(オランダ人の方が正しいオランダ語かもしれないが・・・)
 Katoも観光地では(リール市も観光地)結構、「あの人はオランダ人、あの人はドイツ人、フランス語使っている」とか、いろいろ教えてくれるが、僕には違いがわからない。フランス語はね、面と向かって話を聞くと、フランス語だとわかるんだが一瞬ではわからない。
 TV番組を見ていても、オランダ語を使っていているのに、字幕スーパーが付く場合が多いのもそのためか?(僕にとっては勉強の材料になる)オランダ語にもやはり地方の方言は多いようだ。

 まあ、沖縄の人が東京に住んでて一生懸命、日本の標準語で話しているのに、沖縄の人に聴かれてしまうと「あんた沖縄の人でしょう?」とすぐに言われてしまう。ギャグみたいなものか。

15.10.08

SAMSUNG強し!

 オランダ語に慣れるためにも必要と思い、液晶TVを買うためにリール市周辺のいくつかの電気店を回った。こちらでは老舗の部に入るという電気専門店に行って、ベテラン店員(29年)の話を聞いたら、「近頃、お客さんは液晶TVの事を、SAMSUNGを買いに来た」と言うのだそうだ。こちらでは液晶TVの代名詞はSONYでもSHARPでもPanasonicでもないのだ!確かに日本製品以上に売り場面積で幅を利かせている。日本軍団すべて束になってもSAMSUNGに勝てない。携帯電話もSAMSUNGが多い。一般家電製品もSAMSUNGの文字が目を引く。まあ、やはり価格は安めに設定されているから売れているんだろうなあ。
 そのベテラン店員も「個人的にはPanasonicが好きなんだが・・・」お客さんがSAMSUNGを求めているのだそうだ。僕は意地でも「SONYかPanasonicを買ってやる」と、思っていたのだが、やっぱり予算の事を考えると、SAMSUNGを選んでしまいました。
 オーバークォリティーで、高価な日本製より現実的性能で安いのがいいのだ。それから電気店ではカタログとか置いてません。性能を比較しようと思い、店員にカタログはないのか聞いてみたら「みんなインターネットで価格も性能も調べてから来るから、店でカタログでの比較なんてしませんよ」と言う。他の何軒かの店でもやはりそうだった。

 後日(10/6)アントワープの大型電気店で携帯電話を選んでいたら、機能対価格で選んだら、やはりSAMSUNGだった。
 €100以下で、スリーバンド(いざという時は国際電話ができる)、MP3プレーヤー機能、FMラジオ付き、1.3MPカメラ内蔵、マイクロSDスロットあり、が僕の携帯選びの一定の条件だった。これをクリアしたのがSAMSUNGとNOKIAで€99だった(NOKIA製は品切れ)。で、SAMSUNGを買ってきた。これ、使ってみると結構いけます。英語とオランダ語とフランス語表示が選べたが、英語表示を選んだ。
 ベルギーに来て、オランダ語も話せないから、この電話にかけてくるのは(妻)katoしかいない。僕がかける相手もKatoしかいない。なのに携帯持つ価値があるのかって・・・・・・。それが大ありなのだ!はっきりいって僕の命綱と言っても過言ではない。一人で外出して、道に迷ったり、突然の事故にあったりした時、オランダ語で状況説明できないから、携帯でKatoに頼らなければならない。僕がオランダ語を習得するまでこの状況は変わらない。
 いつもはSAMSUNGでFMラジオや、かぐや姫や吉田拓郎を聴きながら(MP3)、散歩をし、緊急時の連絡用にと、肌身離さず持たなければならない、お守りみたいなもの。(緊急時にバッテリーが切れたなんてことがないようにキヲツケマス)。

13.10.08

車の見本市

 ここはベルギー、ヨーロッパだから当然だが、日本から来たばかりの僕にとっては、外車のオンパレードだ。さながら走る車の見本市のようなモノです。日本では憧れのベンツ、BMW、ジャガー、ポルシェが普通に走っている。BMWなんてステータスと言うより、一般的な乗用車のように感じる。
 ルノー、オペル、フィアット、フォルクスワーゲン、シトロエン、アウディ、アルファロメオ、ボルボ、サーブ、さすがにフェラーリはあまり見ないが、日本での車のCMみたいにヨーロッパの石畳の道や、牧草地帯、フリーウェイの高速道路を走っている。ドライバーもやっぱり外人(白人系の渋い方)が乗っているとカッコいいわ。天気の良い日はクラシックカーが繰り出したりする。
 ポルシェやベンツに乗っていても威張ってないからね。無理して買ったんじゃなく、普通に乗っているからか、余裕を感じる。市街地では、人が渡ろうとする横断歩道ではピタッと止まってくれる。
 僕も結構歩行者として、街を歩く機会が多いので、ブレーキと言うのをこういう処で使ってくれる車には感謝している。ベルギーでは交通ルールで決まっているそうです「横断歩道の前で、道を渡ろうとする人(自転車でも)が立っていたら止まる事」と、だから日本みたいに歩行者専用信号機(押しボタンとか)ってないのだ。
 だからまあ、ゴチャゴチャ言いたくないが、信号機の設置費用とか維持費とかいらないから、国としては経費節約になっているんだろうなあ・・・・なんて余計なことまで考えてしまう。日本でもそれが当たり前になればスマートなんだがなあ(今さら無理か)。

 我が家もベルギー生活を始めるにあたって、中古のシボレー・カロスと言う車を購入した(1.4Lセダン5MT、€6,500)色もグレーで、すごーく地味な、景色に溶け込んで消えてしましそうな車だ。
 こちらではマニュアルミッション車が一般的だそうで、おばちゃんたちもギアシフトして、でガンガン走っているようだ。中古車の展示場でもほとんどMT車だった。それと、ディーゼルエンジンが人気でガソリン車より値段も高めの設定がされている。(こちらも燃料代の高騰が深刻なのよ)

 車を購入する時には、販売店で車を購入したという証明書と保険に加入した証明書を国の機関に郵便で送付して、そこから認可という形で郵便でナンバープレートが送られてくる・・・・と、妻がそう言うので「ホントかよ?」と、疑っていたが、本当に郵便受けにナンバープレートが投函されていた。これにはびっくり!それに1枚しか入ってないのでまたびっくり!前と後ろに付けるのは同じなので「もう一枚はどうするのよ」と聞いたら「自分で作るのよ!」と妻はあっさり言う。目がテンになった僕に「販売店が作ってくれることになっているから心配しないでね、今、そのナンバーを販売店に連絡するから」ということで問題解決。 実際、手作りらしいナンバープレートを付けた車を見た事がある。

 左ハンドルで右側通行と言うのもいいもんだ、何がって?意味はないけど、外国に来た感じがするじゃないか。僕も沖縄から、国外運転免許証と言うのを持ってきたんだけど、慣れるまではというか、妻が文句を言うまでは助手席におとなしく納まっている事にしよう。
 右側の助手席(日本なら運転席)に座っていて、思わず右足で踏んばったりしている僕に、妻は気付いているだろうか?路地でも高速でも、平均スピードの高いベルギーはマジ怖いって(右足でブレーキを踏む習性がまだ抜けてない)。

12.10.08

ムール貝に当たった!

 ベルギーの名物料理にムール貝のワイン蒸しがある。今回僕がベルギー移住を決めて、リール市にやってきた時も妻の兄弟とパートナー、そして両親がみんな集まって、歓迎の気持ちをこめて、ムール貝料理を家庭料理でごちそうしてくれた。
 それはそれは時間をかけて仕込みをして、玉ねぎやセロリや日本ではあまり見ないフェンネルの株なども煮込んで、丁寧に作り上げたので味も絶品だった!食べ方も面白い。貝殻に付いたまま出てくるので、最初の身だけフォークで抜き取って食べて、後からは蝶番の付いたカラの貝で、次の貝の中身を挟んで抜き取って食べる(想像できるかしら?)。だから2番目から両手を使って食べるのだ。貝はマヨネーズのバリエーションのトッピングをつけて食べる。
 ムール貝料理にはフリッツ(ポテトフライ)が付きもので(注:ポテトを油で揚げて食べる食べ方は昔、ベルギーが世界初だったらしい)本場ではマヨネーズをつけて食べる。(沖縄ではケチャップを付けていたが、これはアメリカ的なんだろうなあ・・)

 おいしいのでムール貝を何皿も・・・・って言うか黒いホーロー鍋ごと出てくるので、いく鍋もお代わりして、喰った喰ったと満腹になっても「もっといけるかねYUKI」と言われて「ネー ダンキュー(ノーサンキュー)」と降参するまで、食べた。
 もうこれ以上は・・・・と思った時、デザートのケーキとコーヒーが出てくる。しかし、食事の形式にこだわるベルギー人には大切なことなのだ。無理をしてでも食べねば日本男児の男がすたる。って食べつくしたさー。

 食事が始まる前にも早々集まった人々は、アペリティフと称する食前酒のシャンパンをチビチビやりながら、おしゃべりを始める。これもペースをわきまえないと食事の前に酔ってしまう程、時間が長い。
それにしてもベルギー人はよく食べるなあ、義兄など僕の2倍は食べたんじゃないだろうか。
 半日をかけたその日の食事会は無事終わりました。

続いて第2部

ムール貝に当った!(9/22)
 無料のムール貝食事券が当たったならいいが・・・・。ムール貝をリール市内の道端のテラスで食べた。普段€20以上の料理が特別価格と言うことで€15と安かったのだ。テラスで注文したが、料理は向い側のホテルから出てきたので、ラッキー!と思っていたが、食べてみると野菜は玉ねぎとセロリだけで、やたらセロリが固い。ムール貝の味もいまいちだなあーと感じながら食べていたが、妻は「おいしい?」と聞くので「うん、まあまあ、おいしいよ」と答えていたが、先週、兄弟の家で食べたムール貝の方がおいしかった。しかし、せっかく€15も払うのだから全部食べなくてはとの責任感(貧乏体質?)から、なべ底以外は平らげた。

 んーー、かなり無理したかな、と思いながら帰宅して、普通ならビールを飲むのだが、胃が満杯でビールも入らないので、そのままオランダ語の書き写し練習をしていた(1時間くらい集中してやっただろうか)。それも終わってからビールを飲み始めたが、途中でビールが完全に飲めなくなり、胃が油で膨れ上がるような感覚になり、吐き気を催した。

 思い出したくないので、あとは想像にお任せする。
 2時間後には胃の中は空っぽになってしまいました。

 ベルギーに来ていい事ばかりでもない「ムール貝に当たった!」事件もあったとさ

 賢い妻はその日、ムール貝を食べなかった!

11.10.08

ベルギービール


 日本にいる時、結婚する前は正直、ベルギーという国を意識したことはなかった。ベルギーカットダイヤモンド、港町アントワープ、フランダースの犬の舞台くらいしか思いつかなかった。しかし、一般的な日本人にはベルギーと言えばビールとワッフル、チョコレート、首都はブリュッセルでEUの中心であることくらいは知っているそうである。(僕は恥じ入るしかない)
 結婚してからベルギーの事が少しづつわかってきた。まずはビールから行こう! 世界一のビールの国を自負するベルギー人のこだわりは半端ではない。日本の国土の12分の1しかない国に、110の醸造元があり450種以上の製法(銘柄)があり、銘柄がごとに専用のグラスがある。バーやカフェ、テラスでは当然だが、各家庭においても愛飲するビールの専用グラスは必ずある。そのグラスでしか飲まない。日本人からすると家で飲むときくらいいいじゃないかと思うのだが、それを許さないのがベルギー人なのだ。また、泡にこだわる。ベルギービール全般(全部飲んだわけではない)に言えるが、泡立ちがいい。きめ細かい泡が立ち、グラスの上まで立ちあがっていくくらいだ。 
 妻の父の友人(70歳)が言っていたが「ビールグラスを洗剤で洗ってはいけない。なぜなら脂分を全部落とすとビールの泡が立たなくなるからね」と言う。アルコール度数の高いduvel(8.5%)3.3clを1杯1時間のペースで飲むのが彼のビールの飲み方である。続け様に3杯飲むと、すぐに酔ってしまって、楽しめないそうなのだ

 メーカーもしかり、瓶のラベルに専用グラスの写真が付いていたり、自社ビールのおいしく飲める温度とグラスへの注ぎ方が印刷されている。それと、ベルギー人は手軽だからと安易に缶ビールを買わない。通はビンのケース買いだ!2・3ケース平気で買う。瓶には瓶代(10セント=0.1ユーロ)が含まれているので、瓶を返せば、中身代だけ支払えばいいことになる。確かにこれこそ経済的で確実にリサイクル出来て、エコだ!沖縄にいたとき、ボランティアの資金作りでビールの空き缶集めをしていたのは何だったんだという気がしてきた。小さいスーパーではレジで、大きいスーパーだと専用の空き瓶計数機があり、無人で回収して、レシート発行、レジでお金を返してもらう。

 ビールの味については奥が深いので、もう少し慣れてから触れる事にしよう。

言葉がわからないという事

オランダ語教室初日(9/18)・・・・・・・妻(kato)に教室まで送ってもらい、教室に入ると中にいた人たちから「フット、モルガン(おはよう)」とあいさつされ、「フットモルガン」と返したまでは良かった。先生に紹介されるまでは妻に居てもらおうと思っていたが、先生が来るのも遅れていたので、先に帰ってもらった。
 改めて周りを見回すと、黒人はいるわ、トルコ・モロッコ系女性(頭巾をしている)、アフガン系、ロシア系、フィリピン、タイ、イタリア、スペイン系とTV(格闘技、サッカー、バレー、オリンピック)や映画で見かける顔立ちが目の前にいる。
 さて、先生が入って来て授業が始まった。当然オランダ語である。テキストのページ数を先生が黒板に書くので、そこを開いた。いきなりオランダ語でペラペラ話し始めるので、何がなんだかさっぱりわからない!(おいおい、ここはオランダ語を何も知らない人のための教室ではなかったのか?)
 授業が進んでしばらくして先生が僕の顔を見つけて「あれ、君は誰だ!名を名乗れ」のような事を言ったので「イクベンMASAYUKI」と答えた。「そうか、まあいい、ここに名前を書いてくれ」と言ったかどうか知らないが、出席簿を僕に渡したのでMASAYUKIと書いた。悔しいのは初歩の初歩と聞いてこの教室に入ったのに、授業の中で先生の話に、笑って答えたり、先生にオランダ語で質問する生徒が多いことだ。なんじゃこりゃと思った。僕は場違いのところに来たんじゃないかとマジに思った。日本語しか話せない僕は、隣の人に聞くこともできないし、先生に聞くこともできない。本を読むこともできない。せめて英語が話せればなぁ・・・と、つくづく思った。
 緊張の時間は長く、終わってみれば3時間はあっという間のような気もした。先生が空き時間に僕の所へ来て英語で話した。僕のつたないヒアリングによると「この教室のシステムはテストを行って次々とクラスを変えていくので心配しなくていい、上級者はテストの後すぐに次のクラスへ行くから、明日も君はここへ来なさい」と言ったように僕は理解した(違うかもしれないぞ!)。
 ハーフタイムの休憩時間に、フィリピン人女性(30才くらい)が僕に声をかけた。オランダ語で「どこから来たの?」僕は「日本から来ました」とオランダ語で答えると「私、少し日本語わかります」と日本語で言ったのでびっくりした。しかし、「おはよう、こんにちは、さようなら」くらいだった。
 そして後ろの席からアジア系の女性(25歳くらい)が英語で声をかけた。「私はタイレンから来ました」僕は、「ああ、チャイニーズ大蓮?」と返したら「ノー」と言う、「台湾?チャイニーズタイペイ?」と聞いても「ノー」「チベット・ベトナム・ラオス・・・」と関連ありそうな国の名前を挙げたので「ああ、タイレン・・・・・タイランド?タイね?」と言ったら「イエス!タイレン。前の席に座っている彼女もそうです」よろしくと言いたそうだが、僕の語学力をよく見抜いているので、しばらく笑顔で僕を見つめてから席へ帰った。
 日本語が全く通じない世界へ初めて放り込まれた。今までどこへ行くにも妻が付いてきて通訳してくれたから良かった。これからはひとりで街を歩く機会も増えるだろう。さあ、どうする?必死でオランダ語の勉強をするしかないじゃないか!
 アパートのエレベーターで、おばあちゃんと一緒になった時は「イクコムアウト ヤパン(私は日本から来ました)」と自己紹介した。ばあちゃんは「ああヘンドリックス家の方ね」と答えたが、僕がオランダ語を話さないのがわかっているらしく、それ以上の会話はなかった。

オランダ語学校11/10/08


 ベルギーに住み始めて1週間後の9月18日から、オランダ語教室へ通い始めた。この学校は、「大人のための教育センター」みたいなもので公的機関が運営している。僕の場合、市内の中学校の空き教室を利用してオランダ語を教えている教室に応募して入学できた。他にも各地域に分散して、語学、コンピュータソフト、服飾、木工、石工などの技術習得のために門を開いている。オランダ語教室については以前からあったらしいんだが、今までは任意で「外国から来た移住者にオランダ語を初歩から教えます」と言うことだったらしいが、今年から、ベルギーに移住した人には(過去にさかのぼって)義務化されたのだそうだ。
 残念ながら僕はその通知を受け取る前に、妻(kato)の勧めで自己申告で入学手続きをしたものだから、どんな通知か見てないが、教室に初めて来た中東系の人2人はその通知を持って教室に来ていた。パッと見た目「勧告書」のような赤い文字入りのものだった。彼らはオランダ語(もしくは英語?)が読めなかったのだろう、この通知を受け取ったらまず別の場所で入学手続きをして、補償金(€60)とテキスト代(€15)を支払ってから、この学校へ入学できることを知らなかった(ちなみに保証金は卒業時に返還される)。先生に「まあ、今日は授業受けていいから次は入学手続きをしてから来なさい」みたいなことを言われて授業を受けた。
 今まで任意で、今年から義務化と言うことは、今までベルギーに住んでいた外国人にもこの通知が行っているらしく、10年もベルギーに住んで子供が3人もいて車も所有しているブラジル人なんかが僕の席の隣にいたりするわけだ。当然彼らは日常会話はオランダ語で暮らしているわけで、まったく話せない、読めない僕なんかと同じクラスと言うのが納得いかない。今年からこの制度になったので、まだ現状が追いついてないのだろうというのがkatoと姉の見解であった。義務を怠った場合の罰則があるのかどうかはまだ分からない。 

7.10.08

ベルギーに来て1カ月

えー、9月10日にベルギーのリール市に着いたから、もう1カ月だ。日本(沖縄)にいたときは、まだまだ夏だったのに、こちらは毎日の気温が最低5度から12度。最高でも12度から17度くらい。と、言う事は沖縄の真冬の気温よりかなり低い事になる。今、インターネットで沖縄の天気予報を見ても30度越えているじゃないか!信じられん。

こちらは当然、すっかり秋の気配で、リール市の中心街を囲むようにつながる遊歩道の周りには枯れ葉が舞い散り、よく見るとドングリや栗の実が落ちていたりする。大きな栗の樹の下を縄張りにしている1匹のリスを見つけた、そこを通るたびに、そのリスがどこかにいるので、カメラを持っていくのだが、すばしっこくてなかなか決定的な写真が撮れない。
僕はこの遊歩道がとても気に入っている。自宅アパートのすぐそばを通っているので、駅へ行くのも学校へ行くのもこの道を通る。多くの市民がこの道を利用していて、通勤通学の自転車も多い。そして休日や夕方はジョギングやウォーキングの人が多くなる。それにしてもベルギー人は自転車、ジョギング、散歩の好きな人が多いこと!老夫婦が仲良く手をつないで寄り添って歩くのも、こちらならではの微笑ましい光景だ。 写真では木々は青々としているようだが実際は空気も冷たく、両脇には枯れ葉が溜まっている。ほとんどが広葉樹なので、冬には枝ばかりの森に変身すのだろうなあ・・・・。